ニキビ治療薬デュアック配合ゲルとは?効果や副作用、副作用を軽減する正しい使用方法について皮膚科医が解説

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皮膚科でデュアック配合ゲルっていうお薬を処方されたんですけど、どんなお薬ですか?

玉城有紀
玉城有紀

デュアックは赤にきびを早く治すことができるお薬なんですよ。

この記事ではデュアック配合ゲルはどんな薬か?、また正しい使い方についてを解説していきますね!

よろしくお願いします!

みなさん、こんにちは。皮膚科医の玉城有紀です。

今日は、お伝えしたいのはこちらです!!

1ニキビとは何か?
2デュアック配合ゲルはどんな薬?

3デュアック配合ゲルの塗り方・副作用

4保管方法

ネットを見てると、正しい情報もあれば残念ながら間違っている情報もたくさんあるなと思います。

間違っている情報を信じた結果、ニキビが悪化してしまう方もいますのでご注意ください。

ニキビといえば「顔をよく洗って放っておけばいい」とされた時代も一昔前まではありましたが、ニキビは治療しないとニキビ痕として残ってしまいます

 

今はニキビを予防する治療薬が保険でも使うことができますので、ニキビ痕になってから後悔しないためにも、たかがニキビと軽く見たり、あるいはあきらめたりせずに早めに治療を受けることをお勧めします。

ニキビとは何か?

ニキビの原因とされるアクネ菌は、皆さんの肌に住み着いている常在菌ってことはもうご存知ですよね?

慢性的に毛穴が詰まったり、皮脂の分泌が多くなりすぎたり、ホルモンバランスが崩れたりするとニキビができるので、思春期が終わるまでに約90%以上の方がニキビになると推測されています。

 

 

 

 

 

ニキビで皮膚科に行ったとき、デュアック配合ゲルというお薬をもらったことはありませんか。

ニキビで皮膚科に通ったことのある人がよく処方される塗り薬は大体以下の4種類です。

・ディフェリン

・ベピオゲル

・エピデュオゲル(ディフェリンとべピオゲルが合わさったもの)

・デュアック配合ゲル(濃度が少し濃い3%ベピオゲルと抗生剤ダラシンが合わさったもの)

今回はその中のデュアック配合ゲルというお薬です。

デュアック配合ゲルはどんな薬?

ベピオゲルの成分である過酸化ベンゾイルは60年も前から世界でニキビ治療薬として第一線で活躍してきましたが、日本で承認されたのは2015年と比較的最近のことです。

ディフェリンが2008年に保険適応になったので、その7年後からベピオとデュアックが処方できるようになりました。

デュアック配合ゲルはベピオゲルと抗生剤のダラシンTゲルが配合されている薬です。

 

主成分のベピオゲルには、強力な酸化作用があって、主に2つの作用があります。

①フリーラジカルが、ニキビ菌を殺菌する、抗菌薬のような効果

②毛穴の入り口の異な角化を除去する「ピーリング作用」

ピーリングとは古い角質を取り除くことです。

 

 

 

 

 

このピーリング作用で毛穴がつまりにくくなります。

毛穴のつまりがなくなってくると薬が毛穴の奥まで入り殺菌作用も効きやすくなります

つまり、白ニキビ・黒ニキビといった初期の毛穴詰まりに対しても有効ですし、ニキビ菌が増殖している真っ赤な炎症期に対しても有効な成分なのです。

ただ成分にベピオゲルが配合されていますので、ベピオが使えない方は当然デュアックも使うことができません

デュアック配合ゲルの塗り方・副作用

洗顔後、柔らかいタオルで水分を拭き取り、ニキビとその周りに広げるように優しく1日1回塗ります。
赤いニキビができやすいところに塗っても大丈夫です。

 

ニキビは刺激を受けると悪化しやすいので、力を入れないで、優しく塗ってください。

治療の目安は3ヶ月です。

だいたい3ヶ月で効果を実感できますが、3ヶ月外用しても効果がない場合は薬の変更を考えたほうがいいでしょう。

デュアックは過酸化ベンゾイルが入っているので、ピーリング作用があります。

毛穴のつまりを取り除く作用がありますが、実はできるだけ赤いニキビに使うことが推奨されています。

どうしてかというと、デュアックに配合されているクリンダマイシンには耐性があって赤いニキビがなくなって白ニキビだけになったのに、ずっとデュアックを使っているとダラシンTゲルのクリンダマイシンに耐性ができて薬が効かなくなり、ニキビが治りづらくなってしまうのです。

過酸化ベンゾイルが一緒に入っているので、クリンダマイシン単体のダラシンよりは耐性菌はできにくくなっていますが、赤ニキビがよくなったらデュアックではなく、ベピオゲルのみにしたほうがいいと思います。

これはポイントなのでぜひ押さえておいてくださいね!!

 

 

 

 

 

ニキビの治療は、3ヶ月までの急性期といわれる時期と3ヶ月以降の維持期という二つの時期に分けて治療をします。

3ヶ月までの急性期っていうのはいわゆる炎症が起こっている赤いニキビの時期のこと。積極的に抗生剤を使っていき、その後はディフェリン、ベピオ・エピデュオを使ってニキビをできにくくするという治療をしていくのですね!

副作用としてはディフェリンやベピオと同じで、最初の約2週間くらいは刺激やほてりなどが感じられます。

時期によっては粉を吹いてしまうし、肌がすごくボロボロに皮膚が剥がれてきてしまうので、お化粧ができなくなってしまうんですよね。

なので、途中で断念する人ってかなりいるみたいです。

 

でも安心してください!!

1ヶ月程度継続すると症状は軽減していくことが多いとされています。

過酸化ベンゾイルにかぶれる方はベピオやデュアックは使えません。

ただ初期の頃の刺激感と区別がつきにくいケースもありますので、違和感を感じた場合は一度使用を控えた上、主治医の先生に相談していただくといいかなと思います。

これは皮膚科医でしか判断できないことなので、ひりひりしたのが中止するレベルなのか、使い続けていいのかなど、使い方に関しては皮膚科の先生と相談しながら指示に従ってくださいね.。

ピーリングの副作用がすごくてかゆかったりとか、ヒリヒリしたり、痛かったりするので続けられないっていう方もいるかもしれません。

その場合でも、できればノンコメドジェニックの保湿クリームをたくさんぬってからデュアックを塗るとか肌と相談しながら塗ってみてください

あと別の副作用で脱色というのがあって、髪の毛や洋服につくと脱色することがあります。

あと、朝洗顔するときに水だけで洗顔すると茶色いタオルが脱色されてオレンジ色になりますので、
洗顔フォームを使って洗顔するか、白いタオルを使ってくださいね。

保管方法

デュアックは冷蔵庫での保管が推奨されている薬剤です。

 

2~8度の冷蔵庫中で保存し、常温や日光の当たる場所は避けるようにしましょう。

30度の室温の中で保存した場合だと、クリンダマイシンに変化がみられることがあるんです。

ゲルの質感や匂い、塗り心地に異変を感じた場合はすぐに使用を中止し、新しい製品を使うようにしてくださいね。

ひどいニキビを放置すると皮膚が凹んだり、赤みがずっと残ったり、簡単には治らない状態になります。

そうなるとなかなかきれいな肌には戻りません。

だから、ひどくならないように早めにケアすることをおすすめします。

まだニキビ治療で抗生剤の軟膏だけしか処方されていないって方は、是非デュアック配合ゲルを使ってみてください。

動画でもデュアック配合ゲルについて解説していますので、ご覧になってくださいね。

 

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