ニキビ治療薬ディフェリンゲルの効果と副作用、正しい使用方法、副作用を軽減する塗り方について皮膚科医が解説

ディフェリンゲル

ニキビの薬でディフェリンゲルって聞いたことがあるんですが

私のニキビも治りますか?

玉城有紀
玉城有紀

ニキビ治療でよく使われている薬なので、安心して使っていただけますよ。

この記事ではディフェリンゲルの効果と副作用を軽減する方法について解説していきますね。

知りたいです♪よろしくお願いします!

みなさん、こんにちは。皮膚科医の玉城有紀です。

今日は、お伝えしたいのはこちらです!!

1ディフェリンゲルってどんな軟膏なのか
2ディフェリンゲルの副作用
3副作用と軽減するための具体的な塗り方

ディフェリンゲルは使いこなすのにちょっとしたコツが必要です。

正しい知識があればちゃんと使いこなせるようになって、ニキビも治りますよ。

 

 

 

 

 

ディフェリンゲルってどんな軟膏なのか

ディフェリンが発売されたのは2008年だから15年前なのですが、それまではニキビって抗生剤を塗るしか方法がなかったのです。だから、ディフェリンが発売されて、ニキビの原因である毛穴のつまりを改善するってことに着目したすごい画期的な薬なのですね!

でもなぜディフェリンを取り上げたいと強く思ったかというと、間違った使い方をしていて

「すごくもったいないなぁ…」と思うことが普段診察してよくあります。

『ディフェリン使ったけどよくならなかった』って思っている方いませんか??

 

 

 

 

そういう方に「何本使いました?1本何ヶ月使いました??」ってとこまで突っ込んで聞くと、残念ながらほとんどの方が間違った使い方をされています

ごめんなさい!!ニキビはそれでは良くならないです!!

だって、ディフェリンの効果が出るのは3ケ月くらいしっかり塗ってからなのです。皆さんもここのところをよーく頭に入れておいてくださいね。

 

今回はそんなディフェリンをうまく塗るための工夫だったりだとか、正しい塗り方についてご説明できたらいいなと思います。

 

 

 

 

 

 

まずディフェリンはどのようなお薬かというと、

アダパレンが主成分でディフェリンゲルにはこの有効成分アダパレンが0.1%含まれています

ちなみに、海外ではさらに濃度の高い0.3%アダパレン含有のディフェリンゲルが治療に使用されています。

アダパレンとはビタミンA誘導体に似た構造を持っていて、有名なところでいうと美容皮膚科で処方するトレチノインが有名です。

この薬は残念ながら保険適用薬ではありませんが、トレチノインは、角質を剥離、表皮のターンオーバー促進、皮脂の分泌抑制、など、様々な効果を持つ有用な薬です。

だから、美容皮膚科でニキビのほか、しみやたるみ、毛穴などの悩みに対して、広く処方されています。

ディフェリンの有効成分と呼ばれるアダパレンもレチノイドの一つに入りますが、、ディフェリンの効きは、濃度の調整ができるトレチノインやその他のピーリング剤と比べて弱く、十分な効果を発現するまでに時間がかかってしまうことも確かです。

保険薬として認可されるにはなるべく副作用を減らさないといけないので、現状では0.1%のディフェリンゲルでも仕方がないのだと思います。

ニキビって病院に行くとすぐに治るって思っていらっしゃる方がいますが、だ赤いニキビを治すだけのその場しのぎの治療ではよくなりません。虫歯治療だって、治っても歯磨きで予防しますよね?ニキビも赤いニキビを治しておしまいということはありません。毛穴のつまりを取り除くメンテナンスは必要不可欠です。

とにもかくにも、ニキビ治療って続けることが大事なのです!!

治療を続けることでニキビができにくい肌を目指していくのですが、皆さんが思う治る時間と 私達医師が思う治る時間はかなり違います。まず、ニキビ治療は続けることが大切です!!

まずは三ヶ月は今あるニキビを積極的になおしていく期間なのに、この期間に治療をやめる方がなんと!!80%以上もいらっしゃいます

そうすると、『ディフェリンは効果がない』『ここの病院では治らないから他の病院に行こう』となってしまいます・・これって、すごくもったいないなぁと思います。

治療を辞めるとニキビが繰り返しできるので、根気よくディフェリンを塗り続けて、ニキビができにくい肌を目指していくのです。何度も申し上げますが、根気よく治療をするしかないのです。再発を防いで、いい状態を保つには、デイフェリンを塗り続けてください!!

そもそも繰り返すニキビの原因が毛穴が詰まることだってご存じでしょうか?

赤いニキビが出来なくなっても毛穴のつまりを残しておくと、またニキビができます。

ディフェリンで、皮膚の角化を調整して、毛穴詰まりを取り除くことによって白ニキビや赤ニキビに効果があるのです。

 

 

 

 

 

ディフェリンゲルの副作用

残念ながら、副作用があって使えない方もいます。

どういう副作用があるかというと、使い始め2週間以内(動画では2週間以上と聞こえるが2週間以内 )は70%程度の方が、赤み・ひりひり感・細かく皮膚がめくれる・かさかさしてかゆいといった刺激感がでます。刺激感は一時的なもので、徐々になくなっていきます。

でもここで不安に思わないでください!!

 

 

 

 

 

副作用と軽減するための具体的な塗り方

刺激感を少なくする方法があるのです。

①乳液でしっかり保湿

このときの乳液はニキビができにくいことが確認されているノンコメドジェニックのものがいいですね。

②塗る範囲を少なくするのもあり

最初から全体に使ってしまい、刺激が強くて、使うのをやめてしまう方がいます。

なので、使い始めは少量から初めて少しずつ塗る範囲を広げてください

③1日おきに使ってもOK

どうしても刺激感が強い方はせめて1日おきでもいいから塗ってみてください。

④朝ヒリヒリが止まらないなら寝る前に洗顔

軟膏って塗ってから3時間後には血液中まで到達して、腎臓を経由して尿中から排泄されることも確認されていますので、 皮膚に塗った軟膏は1~2時間程度で皮膚の奥の方まで染み込んでいきます

薬洗い流してしまったからからといって効き目がなくなるわけではありませんのでご安心ください。

そして最後にもっとも皆さんに伝えたいことを言います!!

ディフェリンは一ヶ月に1本使いましょう。

「ディフェリンが効かなかった」って方に「何本使いました?」って聞くと「3本です」とおっしゃる。

「それを何ヶ月で使いました?」って聞くと「半年です。」と…

ごめんなさい!それでは効きません!!

人差し指の先端から第一関節までチューブから絞り出したすと、約0.5gがでます。これが顔全体に塗る量です。ディフェリンは1本15g入っているので、ちゃんと顔全体に使うと一ヶ月に1本なくなるんです。

いつ使い始めたかをディフェリンにマジックで書き込んで、一ヶ月後にまだ残ってたら使ってないと思っていただきたいのです。

 

 

 

 

 

ディフェリンは抗生剤の、例えばダラシンTゲルとかと一緒に処方しますが、朝は洗顔して、化粧水・乳液・赤いニキビがあるところにピンポイントでダラシンをつけます

夜は洗顔・化粧水・乳液のあとでディフェリンをニキビができていたところ、つまり今ニキビがないところにも塗ります

最後に赤いにきびがあるところにだけピンポイントにダラシンをつけます

赤いニキビがなくなったらダラシンはつけなくなりますが、ディフエリンだけは、歯磨きをするように、毎日続けてください。

ディフェリンは妊娠中の方は使えませんのでご注意くださいね。

もしまだニキビ治療で抗生剤の軟膏だけしか処方されていないって方は、是非ディフェリンを使ってみてください。

動画でも解説していますので、是非ご覧ください。

 

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