覚えておきたいニキビ肌のスキンケア5選 | 皮膚科専門医が教えるニキビ痕にならないための正しい予防方法

ニキビができないようにする方法はありますか?

玉城有紀
玉城有紀

もちろんありますよ!今回はニキビにならないように

気をつけるべき5つのポイントをお話しますね。

是非知りたいです♪よろしくお願いします!

みなさん、こんにちは。皮膚科医の玉城有紀です。

今日は、お伝えしたいのはこちらです!!

1正しい洗顔の方法
2潰したり、刺激しないこと
3正しいスキンケア
4ニキビパッチについて
5規則正しい生活を送る方法

皮膚科にはとてもニキビでお悩みの患者さんが多くいらっしゃいます。

ニキビが繰り返し出来る方にお話伺うと「そこ間違ってるわよ!!」って思うスキンケアをされてる方がいます。

なので実はまだまだ対処する方法があるのかもしれません。

今回のブログを最後までご覧頂きますと、ニキビについてよく分かるようになると思います。

 

 

 

 

 

そもそもニキビってどうやってできるかわかりますか?

思春期にできるニキビ・大人ニキビ・背中にできるニキビなどいろんなニキビあるんですが、それは全部原因は一緒です。

基本的には毛穴が詰まることがニキビの原因だと思ってください。

どういうことかというと、生理前とかホルモンバランスが崩れるとまずは皮脂腺から皮脂分泌が多くなるのです。

どんなに肌が綺麗な人でも肌にはニキビ菌という菌が必ずいます。これは肌の常在菌の一種なんですね。

ニキビ菌は皮脂が大好きなので「美味しい餌が来たぞ」って増えていくのですね。

 

1 正しい洗顔の方法

毛穴が詰まってなければ外に出ていくことができたのですが、毛穴が詰まっているつまり出口がふさがっていると、毛穴の中でニキビ菌が皮脂を餌にして増えていくので、赤いにきびができてしまいます。

そこでスキンケアについて間違っていること1つ目

洗顔方法について。

 

 

 

 

 

スクラブが入ったものでこすったり、洗顔ブラシでこすっている方がいます。

あと部活をしているから汚れるっていう理由で、1日に何回も洗顔を使っている方がいます。

洗顔方法の基本は1日2回です!それ以上汗や汚れを洗い流したいときは、洗顔フォームなしで洗えば大丈夫です。

洗顔方法の基本は…

①優しく洗う

ニキビ用の低刺激なせっけんを使ってよく泡立ててから、擦らずにやさしく泡でふわーっとマッサージする様に洗うことです。

しっかり流す

洗顔後は、ぬるま湯で洗い残しのないようにしっかり流します。

③優しく拭き取る

その後やわらかい綿タオルでやさしく水分を拭き取ります。

 

特に皮脂が増加する思春期にきびのおでこ・鼻周り(Tゾーン)では、肌に負担の掛からない程度での1日2回の洗顔に加え、保湿+抗菌剤外用のみで改善することもあります。

もちろん毛穴のつまりが増えている方は、保険でできるピーリングのようなディフェリン・ベピオゲル(アダパレン・過酸化ベンゾイル)を使うこともありますが、基本的にはやさしく洗顔していくことが大切となります。

 

特にやめていただきたいのは、ブラシを使ってゴシゴシ洗ってる方です。

ブラシを使ってゴシゴシ洗うことによって摩擦が起こります

よくひじを付く人って、ひじが黒ずんで角質が固くなっていますでしょ。

 

 

 

 

 

皮膚は摩擦が起こると角質をあつくして皮膚を守ろうとするのです。角質が固くなって出口が塞がると、皮脂が出られなくなってニキビ菌が増殖するだです。

なので洗顔ブラシを使ってゴシゴシ洗顔っていうのはニキビを悪化させるだけなのでやめましょう。

2 潰したり、刺激しないこと

そして二つ目。

これも皆さんやりがちなんですが、ニキビを潰したり、触らないことが大切です

ついつい潰してしまいたくなる方、いませんか??

自分で赤く腫れた部分は絶対に刺激しないようにしましょう。

爪で繰り返し潰したりするとニキビ痕になってしまう場合があります。

皮膚科では面皰圧出といって、清潔な器具を使ってニキビの溜まった膿を押すことがあります。

しかし自分で触ってしまうと、うまく膿が出ないでかえって細菌感染が悪化したり、炎症を起こしてしまうこともあります。

自分で無理やり潰してしまうと膿が全部出し切れず、毛穴だけじゃなくて近くの肌自体を破壊してしまうことがあります。

それで大きな陥没、いわゆるクレーターを作ってしまうんです。

 

 

 

 

なので「清潔な物を使ってるからいいでしょう」とか「手洗ってるから大丈夫でしょう」と思っていても、皮膚科でしっかりとこれを圧縮しなければ炎症物質が残っていて結局ニキビ自体を悪化させたりします。

これが真皮のコラーゲンとかまで破壊して大きなクレーターをつくることになってしまいますので、絶対にニキビは自分で潰さないようにしてください。

また髪型・マスク・身だしなみでの刺激に注意しましょう。

ニキビは刺激が加わると,コメドが出来やすくなったり炎症が悪化することが分かっています。

髪の毛の掛かりやすいおでこ・こめかみ・頬周りでは髪の毛をピンで留めてあげておく、伸ばして結ぶなどヘアスタイルにも注意をしましょう。

 

 

 

 

 

 頬周り・顎まわりが悪化する原因には「つい手で触ってしまう」などの直接刺激がまずあげられます。

マスクとの接触・枕との擦れ・頬杖をつく、などにもケアが必要です。

マスクを付ける必要がある場合は、「綿生地のガーゼを数枚折りたたんで挟む」などして刺激を避けましょう。

頬の突出部にできる方では、寝るときに枕で擦れている可能性があります。

よくい右側の頬だけにニキビができる人は 右側を下にして寝る癖がある人がいます。

あとは枕カバーを洗ってないかたもいますね。

対処方法としては、枕の上に「コットン生地のやわらかいタオル」を1枚敷いておくことをお勧めしています。

 

3 正しいスキンケア

そして3つ目です

スキンケアについてですが、思春期のニキビの人の中には「皮脂がいっぱい出ているし、さっぱりだけしたいから洗いっぱなし」っていう方多いんですね。

これは間違ったスキンケアです。

いくら皮脂分泌が過剰でテカテカするからといっても、またどんな肌に優しい洗顔を使っても、洗顔をすると皮脂が1回全部取り除かれてしまいます。

 

 

 

 

 

そこで保湿をしなければ、または特に活発な皮脂分泌がある人は特に「あぁ皮脂が取れちゃったよ。皮脂を出して潤わせないと!!」ってなってまた皮脂をどんどん出していくんですよ。

悪循環ですよね・・。

また保湿しないで洗いっぱなしにして乾燥してしまうと、角層が厚くなって出口が塞がりやすくなります。

どんなに油が多い思春期のニキビの方でも、必ず保湿はしてください。

 

 

 

 

 

ではどんなもので保湿をしたらいいかお話ししますね。

皮膚科での治療の際には、ヘパリン類似物質、ヒルドイドとかビーソフテンなどの保湿剤が処方されることが多いです。

これはノンコメドジェニックといって毛穴のつまりを起こしにくい保湿剤なのです。

最近のスキンケア用品・お化粧品はノンコメドジェニック対応のものが多くなりますが、一応ご購入の際に確認されてください。

お化粧をされる場合には、乳液・クリームなどはお薬を塗る前に使ってくださいね。

治療中は、ファンデーションなどはお薬を塗った後にかるめに行うようにしてください。

油分の多いお化粧品やパウダーファンデーションを塗り込むと毛穴を塞いでしまうとされます。メイク用品をかえたことで、ニキビが改善したとの報告もあります。

 

4 ニキビパッチについて

そして4つ目ですが、これは皆さんも使ってませんか?

ニキビパッチ、これはNGです。

少し前に韓国ですごい流行って、患者さんでもつけていらっしゃる方が多いようです。

確かに真っ赤なニキビが肌色の特殊な絆創膏みたいなものでうまく隠れて一見目立たなく見えます。

ただ「これって単に目立たなくはなってるけど本当に治りが早くなるのかしら?」って疑問に思います。

 

 

 

 

 

ニキビ菌っていうのは空気を嫌う菌という意味から嫌気性菌というふうに呼ばれています。

名前の通り、空気があるとあんまり生きていけないんですよ。

だから毛穴の出口が詰まった所が大好きで、そこは空気が来ないからどんどんどんどん増殖していっちゃうんですね。

なのでこのニキビパッチを貼ってしまうとどうなるかというと、密閉して空気が入りにくい状態になってくるので、ニキビ菌がどんどんどんどん集まってきて悪化をしやすくなるんですよ。

だからニキビパッチは使わないうようにしてくださいね。

5 規則正しい生活を送る方法

そして最後に規則正しい食生活・ストレス管理など正しい生活管理としての注意点をお話します。

まず「皮膚は体調のバロメーター」ともよく言われますが、睡眠が足りないと体の免疫力が低下し、お肌の回復力も遅くなります

 

 

 

 

 

できれば7時間くらいの睡眠時間を確保するようにしましょう。

あとは仕事が忙しかったり、ストレスがあることも大人ニキビの原因となります。

実は女性ホルモンはストレスに弱いとされていて、ホルモンバランス乱れると男性ホルモンが優位になってしまいます。

すると、なんなくイメージがつくと思うのですが、男の人の髭が生える部位、例えばあごとか口周りの皮脂腺の活動がさかんとなり、あご周りのニキビができやすくなる原因になります。

リラックスしたり適度な運動をしてバランスを整えてみてくださいね。

生理前後に毎回ニキビが悪化する場合には婦人科疾患が隠れている場合もあります。

あとはピルの内服で良くなる方もいます。

あとは当たり前のことになってしまいますが、バランスの取れた食事は大切です。

 

 

 

 

 

ビタミン剤は皮脂の分泌を抑えたりはしますが、ビタミン剤さえ飲んでいれば良いわけではありません。

サラダや煮物、野菜ジュースなどで工夫して、なるべく加工のしていない「生」に近い状態でとったほうが、食物繊維やミネラルなど様々な栄養素を摂取できます。

あくまでビタミン剤は補助と考えたほうがよいでしょう。

食生活に関連しては便通がきちんとあることもよい腸内環境の維持につながるので、ニキビの改善にももちろん繋がります。

食物繊維や乳酸菌・ヨーグルトなどを取るように心掛けましょう。便秘改善の漢方薬を試すのもありだと思います。

最後に、ニキビって尋常性ざ瘡といって皮膚科で学ぶれっきとした病気なのです。

もちろん1個や2個ぐらいだったらスキンケアで治る可能性もありますけれども、放置しておくとやはり炎症が長引いて、炎症後の赤みが残ったり、色素沈着になったり結構長引くんですよ。

ストレス改善って口では簡単に言えるけど、なかなかストレス改善って難しいですし、ニキビがあること自体がストレスになっている方もいらっしゃいますよね。

皮膚科に行ってお薬をもらい短期間に治すことが「ニキビを悪化させない」「ニキビを痕にしない」ということになります。

今日お話した知識をちゃんと早めに知っておけば、いくらニキビに悩んでもニキビが悪化したりニキビ跡になることはありません。

また肌質に合わせたやさしい洗顔と保湿は、治療する前提条件としてかかせません。

皆さん正しいスキンケア、そしてそして適切な時期の皮膚科受診をぜひお願いします。

ぜひ、二人三脚で直していきましょう。

 

 

 

 

 

動画でも解説していますので、是非ご覧ください。

 

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