子どもの低温やけどに要注意!冬に気をつけるべき原因・対策・応急処置を皮膚科専門医が徹底解説【家庭でできる対策完全ガイド】

火傷

寒い季節になると、暖房器具の使用が増えます。特に小さなお子さんがいるご家庭では、低温やけどのリスクに注意が必要です。本記事では、低温やけどの原因や対策、万が一やけどをしてしまった場合の対処法について詳しく解説します。


低温やけどとは?

低温やけどとは、体温より少し高めの温度(44℃~50℃)のものに長時間触れ続けることで、皮膚の深い部分にまで熱の影響を受けるやけどのことです。

  • 44℃なら3~5時間
  • 46℃で30分~60分
  • 50℃なら2分程度

このように、短時間でも低温やけどを引き起こす可能性があります。通常のやけどよりも重症化しやすく、皮膚の奥深くまで損傷することが多いため、治療に時間がかかることも特徴です。


冬に低温やけどに気を付けるべき理由

冬は暖房器具の使用が増えるため、子どもの低温やけどのリスクが高まります。特に以下の理由から注意が必要です。

  • 皮膚が薄い 子どもは大人に比べて皮膚が薄いため、低温やけどになりやすく、重症化しやすい。
  • 寝返りができない 赤ちゃんは寝返りができず、長時間同じ部分が暖房器具に触れてしまうことがある。
  • 高齢者も注意が必要 皮膚の感覚が鈍くなり、低温やけどに気づきにくい。
  • 初期症状がわかりにくい 低温やけどは赤みや水ぶくれができにくく、気づいたときには重症化していることがある。
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冬に子どもがやけどをしやすい場面

1. 湯たんぽ・電気毛布・ホットカーペット・カイロ・こたつ
長時間使用すると、低温やけどを起こす可能性があります。特に赤ちゃんは寝返りができないため、危険です。

2. ノートパソコンやスマホ
熱中して長時間膝の上に置いていると、低温やけどを起こすことがあります。

3. 加湿器やストーブ
蒸気が高温の場合、触れると通常のやけどをする可能性があります。また、転倒して熱湯をかぶる危険性もあります。


低温やけどを防ぐためのポイント

  • 長時間同じ部位に当てない 暖房器具の位置をずらしたり、子どもを移動させる。
  • 直接肌に触れさせない 湯たんぽやカイロはタオルで包んで使用する。
  • 就寝時は使用しない 寝る前に布団を温め、寝る際には取り出す。
  • タイマー機能を活用する 電気毛布やホットカーペットは一定時間で切れるように設定。
  • 子どもの手の届かない場所に置く 加湿器やお湯ポットは、高温になるため危険。
  • 安全柵を使用する ストーブやヒーターは柵で囲い、子どもが近づけないようにする。

低温やけどをしてしまった場合の対処法

  1. 流水で冷やす
    やけどをした部分をきれいな流水で10~20分間冷やします。
  2. 水ぶくれを潰さない
    無理に破ると感染のリスクが高まります。
  3. 病院へ行くべき基準
    以下の場合は、すぐに病院を受診しましょう。

    • やけどが広範囲にわたる
    • 水ぶくれが大きい
    • 痛みが強い
    • 症状が悪化している

低温やけどは通常のやけどよりも治りにくく、傷跡が残る可能性もあります。早期に適切な治療を受けることが大切です。

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まとめ

冬場は低温やけどのリスクが高まるため、暖房器具の使用には十分な注意が必要です。特に小さなお子さんや高齢者は、皮膚が敏感で低温やけどを起こしやすいため、日常的な対策を心がけましょう。

万が一、やけどをしてしまった場合は、すぐに冷やし、必要に応じて病院を受診してください。気になる症状がある場合は、お近くの皮膚科で相談してみてくださいね。

•低温やけどは深部まで損傷し、重症化しやすい
•冬は暖房器具の使用で低温やけどのリスクが高まる
•長時間同じ場所に触れない・直接肌に当てないよう注意
•やけどしたらすぐに流水で冷やし、水ぶくれは潰さない
•広範囲・重症の場合は早めに皮膚科を受診する

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