では後悔しないようにほくろ除去の
基礎知識をお話しましょう。
教えてください!!
みなさん、こんにちは。皮膚科医の玉城有紀です。
皆さんはほくろを気にしたことはありますか?
私は以前、顔にほくろがあってなんとなく気になってしまい、取ったことがあります。
でも「こうやって取ったほうが後悔しなかったな…」ということがあったので、皆さんにもお伝えしたいと思います。
私は顔にあるほくろをレーザーで取ったのですが再発を繰り返してしまい、3回もレーザーしたあとに結局手術で取りました。
ほくろを取るのにレーザーと手術があるのはご存知かもしれませんが、レーザーと手術の違いもご説明しますね。
また事前に知ってほしいメリット・デメリットについてもお伝えします。
今日お話する内容です。
1ほくろ除去の後悔例
再発
これは私も経験しましたが、実はほくろの細胞は表面だけではなく結構下の方まであります。
ほくろはかなり下までしっかり取らないと再発します。
レーザーで表面だけささっと取ってしまうとほくろの細胞が取り切れずにいて、また出てきてしまうんですね。
仕上がりがおかしい
ほくろを取ったところが凹んだり、色が残ることがあります。
深くえぐれてしまった原因としては、手術のときに深くとってしまったとかしっかり縫っていなかったなどが考えられます。
自分で取った
ハサミで取る、ほくろ除去クリームを使うなど、ネットでは様々な情報がありますが、自分でほくろの除去は絶対にしないでください!!
そもそも除去クリームでほくろは取れません。
また自分で肌を傷つけてしまうと傷跡として残りやすいです。
ほくろではなく癌だった
非常にまれではありますが、安易にほくろをとってしまい、のちのちそれがメラノーマだったということがあります。
ダーモスコピーというほくろが悪性かを調べる機械でしっかり鑑別をして、少しでも悪性の所見があるなら、ほくろはレーザーで取ってはいけません。
赤みが残ってしまった
ほくろを取ったあとで赤みが消えずにずっと残る場合があります。
これはいくつか理由が考えられます。
治療後すぐの時点では皮膚が回復する過程で赤みは出ます。
2方法
大きく分けて2つあります。
ひとつはレーザーで、これは3割負担の保険が聞かない治療です。
数ミリの小さいほくろで平たいものであれば、レーザーが適しています。治療時間もダウンタイムも短いですし、傷跡も目立ちにくいです。
ただ大きな盛り上がったほくろや、深くまであるほくろはなかなか取れません。
レーザーをしたあとは少しだけ肌が凹みます。
もう一つは手術です。
手術は美容目的以外であれば保険適応になりますので、だいたい自己負担額は1万5000円以内かと思います。
手術の仕方は担当する先生が決めますが、方法は2つあってくり抜き法と切開法があります。
くりぬき方は手術用のパンチを使ってほくろを円形にくり抜きます。
結構深くまでくり抜きますので、再発のリスクが少ないです。
ほくろが小さければ、縫わずに軟膏を塗って傷口が自然に塞がるのを待ちます。
結構大きいほくろやかなり盛り上がっているものは切開法で取ります。
メスを使って紡錘形にしっかり取って縫います。
大体1週間後に抜糸します。
3病院選び
ほくろの除去で後悔しないためには治療を受けるクリニック選びも大切です。
ご説明したようにほくろ除去にはレーザーと手術の方法がありますので、手術とレーザーのメリット・デメリットをしっかり説明してくれる病院を選んで、ご自身にあった方法を見つけてください。
ほくろに見えてメラノーマだったということもありますので、ダーモスコピーでほくろか悪性のものかをしっかり見てくれるクリニックを受診してくださいね。
レーザーの場合は、クリニックによって1年以内の再発は半額とかにしてくれるところもあるので、保証はどうなっているのかを確認することも大切ですね。
4アフターケア
手術をした場合は抗生剤を処方されることがありますので、決められた期間はしっかり内服をしてください。
軟膏や保護テープの指示があった場合は、手術した先生の指示に従ってくださいね。
赤みはだいたい半年から1年かけてなくなっていきますので、焦らず待ってみてくださいね。
動画でも解説していますので、是非ご覧ください