【肝斑とは?】女性に多い肝斑 (かんぱん)の治療・見分け方について皮膚科医が解説します!

シミ・美肌
最近急に大きなシミみたいなのができて困ってます。
玉城有紀
玉城有紀

それは肝斑かもしれませんね。それでは

今回は肝斑について解説していきますよ。

よろしくお願いします!

 

みなさんこんにちは。皮膚科医の玉城有紀です。

今日は女性のシミで本当に悩んでる人が多いなと思う「肝斑」についてです。

お話しする内容はこちらです!!

1肝斑とはどんなものか
2肝斑の原因
3肝斑の予防方法
4肝斑の治療法

1 肝斑とはどんなものか

実はシミといっても色んな種類があります。

遺伝的にあるそばかす・シミに似てるADM・加齢や紫外線による老人性色素斑(いわゆる普通のシミ)などがあります。

そして今回お話する肝斑もシミの一種になります

 

 

 

 

 

美容にお詳しい方なら肝斑についてはご存知かもしれないですね。

私はというと皮膚科医になるまでは肝斑って言葉を知りませんでした…

ということで知らない方のために肝斑についてまずご説明します。

肝斑(かんぱん)とはシミの一種で、頬の骨があるところに左右対称に、もやもやっと色ムラやくすみが出てきます。肝臓の形に似てるので 肝斑と名前がついています。

突然できるものではなく、摩擦による刺激やホルモンバランスの異常で徐々に出てきます。

肝斑は主に女性に多く見られ、特に30代以降の女性によく見られることがあります。

 

 

 

 

 

 

厄介なことに治すのがかなり難しいタイプのシミなんです。

2 肝斑の原因

肝斑の原因は複数あると言われていますが、実際のところ何が原因かはよくわかっていません

主な要因としては摩擦や乾燥、日光で慢性的に刺激があることだと言われています。その他に最も特徴的なのは、妊娠・出産・授乳・ピルを飲んだりなどで女性ホルモンのバランスが乱れることがきっかけになることが非常に多いです。

ですから閉経してホルモン量が少なくなる年代になると肝斑はみられなくなります

 

 

 

 

 

また「擦ってないですか?」と聞くと「擦ってません」とおっしゃる方でも、よくお話を伺うと化粧水をはたきながらつけてつけてたり、泡の洗顔フォームを使ってなかったりします。

お安いものでもいいので泡ででる洗顔フォームをお勧めします。

 

 

 

 

 

また紫外線があたると悪化することがわかっています。

今までは抑えられていたとしても、夏になると肝斑が悪化したという方がいらっしゃいます。

 

 

 

 

 

いずれにしても肝斑にお悩みの女性がたくさんいらっしゃって、何が正しいのかを探しておられます。

なので、ここから、しっかり予防などについて学んでいただけたらと思います。

3 肝斑の予防法

肝斑を予防するためどうしたらいいでしょうか?

私のお勧めは日焼け止め・帽子・日傘を利用してとかとにかく紫外線対策をすること。そして摩擦による刺激を減らすこと。あとはトラネキサム酸やビタミンCの内服を半年くらい続けることです。

 

 

 

 

 

かなり根気はいりますが、一度できてしまったシミはスキンケアを見直さないとよくなりません

そうしないといくら高いお金を払って治療をしてもまた肝斑ができてしまいます。

スキンケアの見直しは以下を参考にしてください。

徹底的に摩擦を減らすこと: 例えば目の周りをこする、タオルでこする、スクラブを使う、化粧水を叩いてつけるといった摩擦を減らしましょう。

 

 

 

 

 

紫外線対策をしっかりする:日常的に紫外線にあたっていないか生活を見直してみましょう。

 

 

 

 

糖尿病の方が薬飲んでいてもずっと甘いものを食べてたら意味がないですよね。

それと同じなのです。

さらに肝斑があると他の美容治療もしづらくなるので、内服や日頃のスキンケケアの見直しにぜひ取り組んでくさい。

今より状態を良くしたいなら、日頃の細かなケアが何よりも大切です。

色味が気になる方はシミ・肝斑に関わらず一生ケアが必要になることをご理解ください。

しっかり紫外線対策でケアさえすれば、レーザーにお金をかける必要もありません。

最もコスパがいい治療法なのです。

4 肝斑の治療方法

肝斑にレーザー治療をてしていいのかご質問いただくことがよくあります。

結論から言うと肝斑に対して強いレーザー治療はしないほうがいいです。シミ取りをするような強いレーザーを肝斑に当てると炎症後の色素沈着 、つまり黒くなって悪化してしまいます。

 

 

 

 

 

ですが、 レーザーにもいろんな種類があります。

例えばレーザートーニングのようなダウンタイムの少ないレーザーだと肝斑に対し て当てても特に問題はないようです 。

実のところ肝斑はクリニックによって治療方針が分かれるところなんです。

私のお勧めの治療は悪化の可能性があるレーザーを当てるのではなく、スキンケアの見直しと内服で治す治療です。

体の中からお肌の状態をよくさせることが出来ますので、外側からのプローチだけではなく美容の内服ってとっても大切なんですね。

またレーザーなどで刺激を受けた肌を沈静化させることもできるので、美容の内服はしたほうがいいでしょう。

例えば美容皮膚科で美容内服セットと言われるトラネキサム酸.シナール、ハイチオール、タチオン・ユベラなどを取り入れてみましょう。

シナール:ビタミンCがメインでこれにパントテン酸が入っています。メラニン生成を抑え美白の作用がありますが、これ以外にも抗酸化作用が強いので活性酸素を除去してくれてるので美肌作用があります。

トラネキサム酸:市販だとトランシーノが有名です。抗プラスミン作用があるので、肝斑に効果があります。赤みを取る作用もありニキビの跡の赤みがずっと残っている方にも効果があります。

ハイチオール:Lシステインが入っていてメラニン排出効果があるのでシミに効きます。

タチオン:白玉点滴で有名になりましたね。美容だけでなく二日酔いの改善、疲労回復の効果も期待できます。

ユベラ:ビタミンEなのですが、抗酸化作用と新陳代謝(しんちんたいしゃ)を高める作用がります。シナールの作用をサポートするのでビタミンCと合わせて飲むパターンが多いです。

この中でトランサミン・シナール・ハイチオールが三大柱と言われています。

ドラッグストアでもこのようなものが入ったものが手に入りますので、クリニックに行けない方は探してみてくださいね。

 

 

 

 

 

飲み薬はレーザーのように直ぐに効果が出るわけではないですし、地味でモチベーションを保つのは大変ですが飲み続ければ変わります。またレーザーのあとでも飲み薬を続けることで肌を良い状態に保つことができます。

 

 

 

 

 

 

覚えておいていただきたい点!!

シミが気になるって方のお顔を拝見すると大抵の方が肝斑だけでなくて普通のシミが混ざっているという点が一つ。もう一点は肝斑を完治させるってことはとても難しいということです。

ですから今より目立たなくすることを治療のゴールにされたほうがいいと思います。

とにかく肝斑の治療は忍耐と継続が必要です。

あせらずコツコツ頑張ってやるしかないのですね。

悪化させる要因は紫外線とこすること!!ここを押さえておいてくださいね。炎症を起こさないようなケアを日々続けてください。

動画でも解説していますので、是非ご覧ください。

 

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