クマにも種類がありますので、今日はクマの種類と
それぞれの治療法をお話しましょう。
お願いします。
みなさん、こんにちは。皮膚科医の玉城有紀です。
メイクを落とすと目の下のクマが気になるって方が多いです。
くすんで見えるので鏡を見るたびに落ち込むって方もいらっしゃいます。
実際の年齢よりも老けた印象を与えやすいですし、改善したいと思っておられる方も多いので、
今回は目の下のクマについて説明します。
1青クマ
青く見えるクマは目の周りの血行不良によって毛細血管が透けて見えている状態です。
血行不良になると還元ヘモグロビンと言われる暗い青っぽい色の血液が増えるので、青黒く見えてしまいます。
パソコンやスマホを長時間見て目を酷使したり、寝不足や疲れなどの眼精疲労があると、血行不良になります。
治療としては「しっかり眠る」「ストレス解消」といった生活習慣の見直しの他に、パソコンやスマホを長時間見るときは途中で十分に休憩を入れること、まぶたを温めるなどの血行不良を改善するケアも必要です。
下まぶたの細胞を活性化させるため、ベビーコラーゲンやスネコスの注射を行ったり、目元の血行を促進するレーザーを行うこともあります。
2茶クマ
茶色いクマはその名の通り色素沈着によって茶色くくすんだ状態です。
目の周りの皮膚は他の場所と比べてもとても薄くデリケートな場所なので、刺激・紫外線・乾燥に弱く、アイメイクを落とすときにクレンジングでゴシゴシしたり、慢性的に目を擦ったりすると、肌へダメージが積み重なって、メラニンが沈着して茶クマになります。
通常はメラニンは皮膚のターンオーバーで自然と剥がれ落ちますが、何らかの原因で皮膚のターンオーバーのサイクルが乱れるとメラニンが蓄積してしまい、色素沈着が残り茶色いクマになります。
メイクで隠したいときはイエロー系のコンシーラーを使ってみてください。
自分の肌よりあまり明るい色だと浮いてしまいますしクマが逆に目立つことがありますので、あまり明るすぎず肌と同じくらいの色味のものがいいですね。
まずは日頃から強い刺激を与えないようにスキンケアを見直すこと、サングラスで紫外線対策をしましょう。
それでも改善しないようなら、メラニンを抑える塗り薬としてハイドロキノンやトレチノインの塗り薬や、シナール・トランサミンの内服を行います。
3黒クマ
黒く見えるクマは影クマとも言われていて、原因は3つあります。
1:コラーゲンの減少で肌のハリが失われることで下まぶたの皮膚にたるみができる
2:加齢によって目の周りの筋力が低下する
3:目の周りの脂肪が重力で下におちて前にせりだしてくる
この3つが重なって影として見えたものです。
目の下に膨らみがあると皮膚のたるんでいる部分が影にように見えて、この段差が凹みとして見えるので黒クマが目立ってしまいます。
黒クマはホームケアでの改善が難しいので、本当に気になる方は目の下の余分にでている眼窩脂肪を手術で取る方法があります。
あとは肌の弾力やハリをもたらすベビーコラーゲンやスネコスの注射を行います。
くぼんだところにヒアルロン酸注射をすることもあります。
手術するのは怖いなってときは、ハイフという機械も効果的です。
ハイフは皮膚表面を傷つけず痛みも軽いです。
コラーゲンの生成が促進してハリが出ますし、たるみ改善の効果が期待できます。
色素沈着が原因の茶クマ、血行不良の青クマ、たるみが原因の黒クマがあり、クマの種類によってそれぞれ治療が異なります。
動画でも解説していますので、是非ご覧ください。