【足のニオイ消す方法】足が臭い原因と対策!手強い足のニオイを本気で解決する治療について皮膚科医が解説します

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足が臭いんですがなんででしょうか?
玉城有紀
玉城有紀

気になりますね…では今回は足のニオイの正体と解決法

についてお話しますね。

よろしくお願いします!

みなさん、こんにちは。皮膚科医の玉城有紀です。

今日のお話する内容は日常生活で足のニオイや汗でお困りな方のための情報です。

1足の汗の種類
2足のニオイが気になるときにやってはいけないこと
3足のニオイは薬で良くなるの?
4足の汗を止める薬パースピレックス

 

1 足の汗の種類

汗は皮膚にある汗腺から出てきますが、汗腺にはアポクリン汗腺とエクリン汗腺の2種類あります。

 

 

 

 

 

エクリン汗腺はほぼ全身にあって運動したときにかく通常の汗で水のようにサラッとしています。蒸発しやすいのでふきとればニオイはあまりきになりません。

暑さや緊張によって発汗します。

特に足の裏に多く存在しています。

この汗はアセチルコリンという物質が関与していて、交感神経の末端からアセチルコリンが放出されるとエクリン汗腺に作用して発汗が促されます。

エクリン腺から出る汗は無臭でニオイの原因となる物質はほとんど含まれていません。

汗が皮膚の表面でアカや皮脂などと混じり合うと、これを細菌が分解することでニオイ物質が発生し臭く感じます。

 

 

 

 

 

アポクリン汗腺は限られた部分にだけ存在していて、特に脇の下や陰部に多くあって思春期になると性ホルモンの影響で分泌が多くなります。

アポクリン腺から出る汗は脂質やタンパク質などを多く含んでいるのが特徴でニオイのもととなる成分を多く含んでいてワキガの原因にもなります。

エクリン汗腺は体温調整をしていて多汗の原因、アポクリン汗腺は体臭のもととなりニオイの原因になります。

2 足のニオイが気になるときにやってはいけないこと

ニオイが気になって足を何度も擦って洗ったり、何度も角質ケアをしたり、不適切な自己処理はやめてください。

 

 

 

 

 

あとは汗拭きシートや制汗剤の使いすぎにも注意が必要です。

アルコール成分がはいっているのでゴシゴシ擦ってしまうと、かぶれたりジュクジュクして逆にニオイが出てしまうことがあります。

また洗濯物って生乾きだと臭くなりますよね。

雨の日で洗濯物が十分に乾いてないとニオイの原因モラクセラ菌が繁殖します。

 

 

 

 

 

足は皮脂が残りやすいので菌が繁殖しやすいのです。しっかり靴下は乾かすようにしましょう。

また足が臭いのが水虫だと思って自己判断で水虫薬を塗る方がいます

 

 

 

 

本当に水虫がいるのかは顕微鏡検査をしてみないとわからないので、気になる方はまず皮膚科を受診して本当に水虫なのかを確認しましょう。

3 足のニオイは薬で良くなるの?

制汗剤はエクリン汗腺に作用するものなのです。

皮膚表面に存在する細菌が汗の成分を分解することで臭いを発生しますので、エクリン汗腺からの汗を抑えることで細菌の増殖を抑えればニオイは軽くなります。

足の裏は特にエクリン汗腺が多い場所です。

本来はエクリン汗腺からでる汗自体は無臭なのですが、皮膚表面に存在する細菌が汗の成分を分解することで臭いを発生します。

汗をかきやすい場所ですから、靴や靴下で足が密閉されていると湿度が上がってしまいます。細菌は湿気が高いと繁殖しやすくなるため、さらに臭いが発生しやすくなります。

 

 

 

 

 

皮膚の常在菌(雑菌)は皮脂、垢、古い角質などを分解して臭いの原因を作ります。

ですから毎日同じ靴を履くと靴の中にも雑菌が増えて靴自体が臭くなることもあります。

 

 

 

 

 

ストッキングで蒸れたり熱がこもることも雑菌が増えて臭いの原因になります。

雨の日はしっかり靴を乾かす、毎日同じ靴を履かないなど気をつけてみましょう。

4 足の汗を止める薬パースピレックス

健康保険が効かないのですが、足の汗もを止めるとてもいい塗り薬があります。

それがパースピレックスです。

この主成分は塩化アルミニウムなのですが、パースピレックスを使うと主成分の塩化アルミニウムが汗腺に浸透します。そうすると汗を出す管に残っている水分と反応して角栓を作ります。角栓はフタの役割をするので、物理的に密封して汗腺を塞いでしまいます。そうすると一時的に汗が出なくなるのです。

 

 

 

 

とはいえ角栓は永久ではありません

皮膚のターンオーバーと共に消えてしまうのでまた汗が出てきます。

 

 

 

 

ターンオーバーの周期からすると1週間に2回くらいの使用になります。毎日塗らなくてもいいのですね。

市販の制汗剤だと汗とかで取れてしまいますが、足を洗ったりお風呂に入っても効果が続くのでとっても楽です。

12才未満のお子さんには使用しないようにとなっています。

外回りのお仕事で足の蒸れや匂いが気になる方や今までの制汗剤・デオドラント剤ではスポーツや外出中の制汗効果が薄く何度も塗り直しが必要な方にはパースピレックスがおすすめです。

パースピレックスは健康保険が適用されない商品になります。

1本4000円5000円位で販売されることが多いのですが1本で3ケ月程度持ちます。1ケ月3000円のアポハイドローションと1ケ月1500円のパースピレックスを比較するとコスパはパースピレックスのほうがいいですね。

パースピレックスの使用方法です。

よく乾いた傷のない皮膚に寝る前に塗ります。夜間は汗腺の活動が低下して、角栓が作りやすいからです。効果が出るまでの最初の1週間は毎日使用して、効果が出始めたら週2回の使用でOKです。

足を洗うようにしないとかぶれますのでご注意下さい。

 

 

 

 

 

パースピレックスの注意点です。

パースピレックスには脇用と手足用があるのですが濃度が違います。脇用は、主成分の塩化アルミニウムの濃度が8-15%なのに対して手足用は25%配合されています。

脇は吸収が手よりいいので手足用を脇に使ってしまうと刺激が強すぎてかぶれたり、赤みが出る可能性がありますのでご注意ください。

 

まとめ
・エクリン汗腺は体温調整をしていて多汗の原因、アポクリン汗腺は体臭のもととなりニオイの原因になる
・洗い過ぎや不適切な自己処理はしない
・靴や靴下をきちんと乾かす
・パースピレックスは角栓を作って汗腺を塞ぐ作用がある 1本4000円から5000円位だが週2回ほどの使用で良いため3ケ月くらい持つ

動画でも解説していますので、是非ご覧ください。

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