【脇汗対策】脇汗 多汗症 の症状・治療とワキの汗を止める最強の薬 3選を皮膚科医が詳しく解説

体・背中
脇汗がひどくていつも気にしちゃいます。
玉城有紀
玉城有紀

そういう方は多いですよね。それでは今回は

脇汗の種類や対処法について解説していきますよ。

よろしくお願いします!

みなさんこんにちは。皮膚科医の玉城有紀です。

今日お話する内容は,日常生活で脇汗でお困りな方のため脇汗の治療についてお話します。

1汗の種類
2脇の多汗症とは?
3保険薬・エクロックゲルについて
4保険薬・ラピフォートワイプ
5自費の薬パースピレックス
脇汗は暑いときにでますが緊張したときにも出てきますよね。
あとあんまり多くなると臭いも気になります。
私は春にコートをクリーニングに出そうと思ったら、コートに汗じみが黄色くついていて…
その時に脇汗治したいなぁって思いました。
市販の制汗剤を使っている方も多いと思いますが、2020年に12才以上の方が使える脇汗の薬が日本で初めて保険で処方できるようになりましたので、こちらをメインにお話をさせていただきます。

1 汗の種類

汗は皮膚にある汗腺から出てきますが、汗腺にはアポクリン汗腺とエクリン汗腺の2種類あります。

 

 

 

 

 

エクリン汗腺はほぼ全身にあって運動したときにかく通常の汗で水のようにサラッとしています。蒸発しやすいのでふきとればニオイはあまりきになりません。

暑さや緊張によって発汗します。

特に足の裏に多く存在しています。

この汗はアセチルコリンという物質が関与していて、交感神経の末端からアセチルコリンが放出されるとエクリン汗腺に作用して発汗が促されます。

エクリン腺から出る汗は無臭でニオイの原因となる物質はほとんど含まれていません。

汗が皮膚の表面でアカや皮脂などと混じり合うと、これを細菌が分解することでニオイ物質が発生し臭く感じます。

 

 

 

 

アポクリン汗腺は、限られた部分にだけ存在していて、特に脇の下や陰部に多くあって、思春期になると性ホルモンの影響で分泌が多くなります。

アポクリン腺から出る汗は脂質やタンパク質などを多く含んでいるのが特徴でニオイのもととなる成分を多く含んでいてワキガの原因にもなります。

だからワキガの人はアポクリン腺が大きくて、その数も多く分泌量が多い傾向があります。

 

 

 

 

エクリン汗腺は体温調整をしていて多汗の原因になります。一方アポクリン汗腺は体臭のもととなりニオイの原因になります。

 

2 脇の多汗症とは?

日本では10人に1人の方が多汗症と言われています。

そのうち60%の方が脇汗に悩んでおられます。

 

 

 

 

 

大体19歳くらいで気になるようになる方が多いです。

でも実際に脇汗でクリニックを受診する方は4%くらいと非常に少ないんです。

大体の方が制汗作用はない市販のデオドラント剤を使われています。

つまり96%の方はクリニックを受診されず、本当の制汗剤の効果をまだ試されてないのです!!

周りの方にも市販の制汗剤とは違うことをぜひ教えてあげてくださいね!!

 

 

 

 

 

脇の汗が酷いと、脇の汗染みで人目が気になって恥ずかしいから濃い色の服しか着れない…

夏はもちろんのこと冬は冬で暖房で脇汗が出るので、汗が冷えて風邪を引いてしまい憂鬱…

など学校生活や職場でお困りの方がいらっしゃいます。

 

 

 

 

ひどいと1日に何回も洋服を着替えたり、何回もシャワーを浴びる方もいらっしゃいます。

3 保険薬・エクロックゲルについて

2020年9月に3割負担の健康保険になったエクロックゲルは日本初の脇汗の治療の塗り薬です。

使い方ですが、最初に発売されたももはキャップのところにアプリケーターがついていました。

アプリケーターにポンプを1プッシュして右脇に。

再度1プッシュして反対の脇に塗り拡げる方法でした。

これも手につかなくてよかったのですが、2023年6月にさらに塗りやすく改良されたツイストボトルが販売されました。

アプリケーターに液を乗せる手間が省けて先端を回すとちょうど1回分の液が出てきます。

そのまま脇に塗ればOK。


液がこぼれにくいようにフチに高さがあります。

液が勢いよく飛び出るのを防ぐために穴が4個あいているのもポイントです。

ポンプタイプは20gと40gの2タイプ。ツイストボトルは40gだけです。20gのものは毎日使うと2週間、40gのものは1ケ月で使いきることになります。

気になるお値段ですが、 エクロックゲルは3割負担の方で約3000円くらいかかります。

少しお高めの薬にはなりますね。

最も効果がでるのは外用後4時間とのことです。

エクロックゲルを使うと80%の方で汗が抑えられ、60%の方は日常生活に支障が無くなる程度まで改善します。また効果が出るまでの期間も2週間と比較的早くに効果が実感できます。

 

 

 

 

 

さてエクロックゲルでどうして汗が止まるのでしょうか?

よく緊張すると脇から汗がでますよね?

緊張して交感神経が活発になるとアセチルコリンが刺激されエクリン汗腺から汗がでます。エクロックゲルはこのアセチルコリンの刺激を止めてくれるので汗が出なくなります。

副作用についてですが、局所に塗るお薬なので重大な副作用は少ないです。

とはいえ、以下の症状が出た方は使用をおやめください。

・塗った部位が赤くなってかゆい

・尿が出にくい

・視界がぼやけたり、光を眩しく感じる

・口が乾く

妊婦、授乳婦、12歳未満の子供、閉塞隅角緑内障、前立腺肥大による排尿障害がある方は使用できません。

4 保険薬・ラピフォートワイプ

ラピフォートワイプは2022年5月から処方可能になった脇汗の薬です。

ラピット(rapid)は英語で「早く」コンフォートは「快適に」という意味で、これを組み合わせて「早く快適になる」という意味が込められています。

1回使い捨てのシート状です。1枚を両脇に使います。左右の脇を1回ずつ拭き取ると30秒くらいで乾きますので、エクロックゲルよりも効果が出るのが早いです。個人差はありますが、1週間目からの効果が出てきます。

エクロックと違い、シートを手で触ってしまうので使ったら手を洗うようにしてください。

 

 

 

 

 

袋に1枚ずつ入っているのですが、シートを取りだすときに薬が飛んで目に入ると目が霞むなどの副作用が出ることがあります。取り出す際はご注意ください。

また以下の症状が出た方は使用をおやめください。

・塗った部位が赤くなってかゆい

・尿が出にくい

・視界がぼやけたり、光を眩しく感じる

・口が乾く

9歳未満の子供、閉塞隅角緑内障、前立腺肥大による排尿障害がある方は使用できません。

5 自費の薬・パースピレックス

実はもう一つ、3割負担の健康保険適応外の脇汗を止めるとてもいい塗り薬があります。

パースピレックスというこの薬は、主成分の塩化アルミニウムが汗腺に浸透すると、汗を出す管に残っている水分と反応して角栓を作ります。角栓はフタの役割をするので、物理的に密封して汗腺を塞いでしまいます。そうすると一時的に汗が出なくなるのです。

だからといってこの角栓は永久ではありません。

皮膚のターンオーバーと共に剥がれてしまうので、一定期間でまた汗が出てきます。

 

 

 

 

ターンオーバーの周期からすると1週間に2回くらいの使用になります。毎日塗らなくてもいいのですね。

普通の制汗剤だと汗とかで取れてしまいますが、お風呂に入っても効果が続くのとっても楽です。

今までの制汗剤・デオドラント剤では塗り直しが面倒だという方はパースピレックスはお勧めです。

12歳未満の子供は使用できません。

パースピレックスは自費の商品になります。

1本4000円から5000円位で販売されますが3ケ月くらい持ちますのでコスパはいいですね!

パースピレックスの使用方法です。

よく乾いた傷のない皮膚に寝る前に塗ります。夜間は汗腺の活動が低下して、角栓が作りやすいからです。効果が出るまでの最初の1週間は毎日使用して、効果が出始めたら週2回の使用でOKです。朝は脇を洗いましょう。濡らしたコットンで拭き取るのでもOKです。

 

 

 

 

 

パースピレックスの注意点です。

パースピレックスには脇用と手足用があるのですが濃度が違います。脇用は、主成分の塩化アルミニウムの濃度が8-15%なのに対して手足用は25%配合されています。

脇はデリケ―トな部位で薬の吸収が手よりいいのです。

ですから手足用を脇に使ってしまうと刺激が強すぎてかぶれたり、赤みが出る可能性がありますのでご注意ください。

エクロックゲル、ラピフォートワイプ 、パースピレックスと3種類紹介してきましたが結局どれがコスパがいいのでしょうか?

参考として単純にお値段だけで比較してみました。

エクロックゲル:1ケ月あたり3割負担の方で3235円
ラピフォートワイプ:1枚262円なので3割負担の方で2200円
パースピレックス:約3ケ月で1500円程度

これでいくとパースピレックスが一番お得にはなります。

いずれにしても効果のない市販の制汗剤と効果のある薬を買うのとではそんなに大差ないと考えられますね。

96%の日本人が使っている市販の制汗剤を否定するわけではないですが、もし脇汗のこういった薬を知らなかったら是非お友達にも教えてあげてくださいね。

旅行に行くなら使い捨てのラピフィオートがかさばらなくていいかなとも思いました。

この3種類の一番大きな違いとしては、対象年齢の違いがあります。

ラピフォートワイプは9歳以上、エクロックゲルやパースピレックスを使用できるのは12歳以上です。

これらに注意して薬を選んでみてくださいね。

まとめ
・エクリン汗腺は体温調整をしていて多汗の原因、アポクリン汗腺は体臭のもととなりニオイの原因
・脇汗でクリニックを受診する方は4%くらいと非常に少なく、本当の制汗剤の効果をまだ試されてない
・エクロックゲルは日本初の脇汗の治療の塗り薬で、3割負担の方で1ヶ月分約3000円
・ラピフォートワイプは使い捨てのシート状で、1枚262円なので3割負担の方で2200円
・パースピレックスは角栓を作って汗腺を塞ぐ作用がある 1本4000円から5000円位だが週2回ほどの使用で良いため3ケ月くらい持つ

動画でも解説していますので、是非ご覧ください。

 

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